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■蜂蜜とミツバチの話

マヌカの蜂蜜、そしてミツバチのことを調べている内に、沢山の驚きと発見がありました。

いきなりのトレビアな質問ですが、
1.蜂蜜1キログラムを作るのに、ミツバチは花と巣を何回往復しなければならないかご存知ですか?
  答えは、約1,000万回も往復しなければならないそうです。

2.一匹のミツバチが一生で集める蜂蜜の量はどれ位だか、ご存知ですか?
  答えは、たったティースプーン一杯だそうです。

私たちは蜂蜜を舐める時、そんなことは考えないで、きっと無造作にスプーン一杯の蜂蜜を、たった一口で食べてしまいますよね。私はこの話を聞いてから、そんなに簡単に蜂蜜を舐めるのが申し訳なく感じて、集めてくれたミツバチに感謝しながら、良く味わって食べるようになりました。

ここでは、そんな蜂蜜やミツバチについて調べたことを少し書いてみましたので、良かったら立ち寄って道草していって下さいな。


     ミツバチの生活と特性
世界の色んなハチミツ
ミツバチとハチミツ
ミツバチが我々にくれるもの 蜂蜜、プロポリス、ロイヤルゼリー、蜜蝋など
なぜミツバチは刺すのか?
蜂蜜の採取・養蜂の歴史
ミツバチの受粉による作物の収穫量の変化
300億匹の働き蜂が突然姿を消したという話
雑学コーナー
新婚旅行を意味する「ハネムーン」の語源
蜂蜜には本当は賞味期限がないってご存知ですか?
アメリカ大陸やオーストラリア大陸には、もともとミツバチはいなかった
世界最古の酒は蜂蜜酒だった
蜂蜜の効能
偽物蜂蜜の見分け方
都心でも養蜂は可能です
個人でも養蜂は可能です
毒花の蜂蜜について
蜂蜜は1歳未満の乳幼児には与えないでください
蜂蜜と砂糖の価格と生産量について
ミツバチは家族の一員


 ■ ミツバチの生活と特性
 ミツバチは、巣(=コロニー)の中で、それぞれ自分の役割りが決まっていて、コロニーに一匹しかいない女王蜂、それから数万匹の働きバチ、そして少数の雄蜂、という様に、身分(分担)が決まっています。これを社会性ハチ(ミツバチやスズメバチなど集団行動性のハチ)にみられるカースト(階級)といいます。働きバチ(働きアリも)は不妊カーストと呼ばれ、子孫が産めない一代限りの身体で産まれてきます。これは蟻(アリ)やシロアリなどでも同じです。働きバチには更に内勤バチ(巣作り、女王蜂の餌係、育児、巣内の清掃、番兵、採取した蜂蜜の濃縮など)と、もっぱら花を訪れて花蜜や花粉を運搬する外勤バチとがいます。
 働きバチは、月齢によって内勤から外勤へと変わっていきます。働きバチは、最後の10日間だけ外に出てはちみつや花粉を集めてくる外勤の仕事をします。この最後に外勤に出るのには大きな理由があります。もし巣の中で死ぬと、死骸が腐敗するため、それを避けるため、最終的に外で死ぬということです。長い進化の過程で形成された、コロニーを守るための知恵だと思われます。
 蜂の社会は雌のみで運営されており、生殖で必要になる場合のみ少しの雄が産まれますが、それは例外で、それ以外は全部雌で構成されています。働きバチ(メス)の寿命は、春から夏にかけて労働の激しい時期には30〜40日、冬は6か月程度です。女王蜂は、実際は女王のイメージとはほど遠く、生涯で数百万個の卵を産む産卵器械であり、寿命は長いもので5〜6年といわれます。

 一つのコロニーの中には数万匹の蜂が共同生活をしており、花が沢山ある時は、必死で蜜を集め、花がない時は、これまで集めた蜜を食べながら食いつなぎます。

 偵察役の蜂が花を見つけると、巣に帰り、仲間の前でダンスを踊り、花の情報を伝えます。このダンスは、その踊り方で花のある距離や方角、蜜の品質までが表現されているといいます。 そして、みんなで蜜の採取に向かいます。蜂は花にあり付くと、それこそ必死で蜜を集めます。よく観察者が、蜂が狂喜乱舞していると表現しますが、蜂のその活動の様子はもの凄く、殆ど夢中か狂気の如くに熱中し、まさに我を忘れて忙しく狂った様に蜜を集めます。

 ミツバチは、黄、青緑、青、紫外光が区別出来る優れた視覚(複眼)を持っていて、また青空の一角を見るだけで太陽の位置を知ることができる、いわゆる偏光解析能力(GPS機能)を持っていることも発見されました。この能力は仲間に、花の位置や方角を正確に伝えるのにも大変に役立っていると考えられています。
 我々人間と同じように兄弟姉妹たちだけで家族、つまりコロニーという社会を構成し、運営管理するミツバチに遭遇したチャールズ・ダーウィンは、この社会性昆虫の扱いについての説明に困ったといいます。150億という脳細胞を持った我々人間に対して、僅か95万程度の脳細胞しか持たない蜂が、そのコロニー全体で一つの家族として行動し、また構成員である蜂のそれぞれが、自分の役割りを認識し、その任務を完遂するという、まるで人間の軍隊か家族の様な社会を作っている蜂という小さいけれど不思議な昆虫に、大いなる興味と驚きを覚えたことは容易に想像できます。


 ■世界の色んなハチミツ
蜂蜜は種類が大変多く、世界には400種以上の花の蜂蜜があるそうです。そして、そのそれぞれが全部味も色も香りも効果も違うんです。
日本で作られる蜂蜜はニセアカシア(日本での生産量最大、北海道に多い、日本人に好まれる)、レンゲ 、リンゴ、ミカン、トチ、カキ、クリ、ウメ、ビワ、ナタネ、ソバなど。
本で一番好まれる蜂蜜は、レンゲの蜂蜜。味にクセがなく、あっさりした上品な甘味を持っており、日本では最高級品とされていてファンが多いが、外国では淡白過ぎて、それ程好まれないそうです。
海外ならクローバー(世界での生産量が最大)、ラベンダー、コーヒー、竜眼、ライチ、ホワイトハニー、クリ(ヨーロッパで好まれる)、アカシアアーモンド、リンゴ、プラム、チェリー、キーウィなど色んな花の蜂蜜があります。

 ■ツバチとハチミツ
 ミツバチは花を訪れて花蜜と花粉を集めます。蜂蜜は、この花蜜を原料として、ミツバチが加工・精製して、巣に貯蔵したものです。

 花が蜜腺から分泌する花蜜は、花の種類により、濃度が4〜60%と大きな幅があるものの、基本的には全て糖液です。糖の組成は植物によって、ある程度の傾向があり、@殆どがショ糖のみのもの。Aショ糖と同等の果糖やブドウ糖を含むもの。B果糖やブドウ糖が主体のもの、の三種類があります。@ショ糖を主体にするものには、花管の長い花が多く、B果糖やブドウ糖が主体のものは、アブラナ科の花に代表される開いた形の花で、Aはその中間的な花です。
 
ミツバチは自分の必要とする糖分以外の栄養を、基本的には花粉に頼っており、花蜜は純粋にエネルギー源(炭水化物)として利用しています。一般の訪花昆虫が自己の活動エネルギーを直接、花蜜に頼っているのとは違い、ミツバチはそれを巣に貯えて、コロニー全体のエネルギー源として利用しています。その保存に適した形が蜂蜜です。
 ハチは採取してきた花蜜を巣に持ち帰り、荷受担当のハチに口移しで渡します。さらに濃縮担当のハチに口移しで渡していきます。5〜6匹のミツバチの体内を渡っていくうちにミツバチの唾液の中に含まれる酵素によって、花蜜中のショ糖が果糖とブドウ糖に分解されます。生成されたブドウ糖の一部はオリゴ糖になり、あるいは別の酵素によってグルコン酸に変えられます。加工された花蜜は、さらにミツバチによる濃縮作業を経て水分を失っていきます。ハチが巣に持ち帰った時には70〜80%あった水分が20%前後になったところで蜂蜜が完成します。この段階の蜂蜜は吸湿性が高く、大気中の水分を吸って水分量が戻ってしまいますので、すぐに貯蓄エリアに集め、巣房に蓋をかけて、過剰な水分の浸入を防ぎ、最良の保存状態を維持できるようにするのです。保存中の蜂蜜は、高糖度と低pHにより、それ自体が抗菌的であり、また高い果糖含有率のために結晶しにくく、ミツバチに取って最も使いやすい状態となっています。一方、砂糖水を与えて人工的に作らせた蜂蜜では、ショ糖が多く、直ぐに結晶してしまうといいます。
 このようにしてミツバチたちが全員協力して作る蜂蜜は、もはや花の蜜ではなく、もちろん砂糖でもありません。人間の体内で、消化分解しにくいショ糖(砂糖)とは違って、ハチミツの甘さは、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フラクトース)によるものなので、消化しやすく、摂取による身体への負担が軽く、即、エネルギー源になります。

 また、ミツバチの採蜜行動は、糖度の高いものを優先するようなシステムになっています。採蜜して巣に帰ったミツバチは、荷受担当のハチに蜜を渡しますが、荷受担当のハチは、先ず糖度の高い蜜から優先的に受取り、そのハチはまた直ぐに採蜜に向かうことができ、一方糖度の低い蜜の荷受は待たされ、次の採蜜までの効率が低下してしまいます。その結果、ハチ群全体の採蜜行動は糖度の高い蜜が高効率で巣に集められることになります。

 ■蜂が我々にくれるもの 蜂蜜、プロポリス、ロイヤルゼリー、蜜蝋など
蜂蜜
花から得られる糖分と水分、ミツバチ体内の転化酵素が濃縮された物質。有史以前から甘味料として利用され、現在では製菓原料、化粧品原料、栄養食品などにも利用されています。

蜜蝋(ミツロウ)
ミツバチが体内で合成し分泌する物質。ワックス成分で巣の主要な構成材料となっています。中世ヨーロッパではろうそくの主原料でした。蜜蝋自体は食品とはならないがワックス、油絵具などのメディウム(薄め液)、石鹸、クリーム、口紅、蝋燭などの原料として利用されています。

プロポリス
植物が芽等を保護目的で分泌した滲出物をミツバチが集めた物質。ミツバチが営巣空間の内面を内張りしたり隙間を埋めるのに使う物質です。抗菌性や抗酸化性などが注目され、健康食品として利用されています。

ローヤルゼリー
働き蜂が体内で合成し、咽頭腺から分泌する物質。ローヤルゼリーを与えられたメスの幼虫だけが女王蜂として成長します。ゲノム解析により女王蜂と働き蜂のゲノムに違いがないことが明らかになっており、どのメスの幼虫も女王蜂になる可塑性を持っています。

花粉
働き蜂は花粉を幼虫の餌やローヤルゼリーの原料とするため、だんご状にして集めてきます。主に乾燥した物が健康食品として利用されています。


 ■なぜミツバチは刺すのか?
 皆さんは蜂に刺されたことがありますか?
蜂(ミツバチ)は決してむやみに人を刺したりしません。ミツバチが人間を攻撃し、刺すのは、手で振り払ったりしてこちらから攻撃した時と、巣が襲われた時です。

 ミツバチが刺した時は、刺した針を人の皮膚に刺したまま残していきます。刺した後、針を引き抜いて外していくのではなく、針と一緒に内臓も引きちぎれて残り、大抵その蜂は死んでしまいます。蜜蜂の針には釣り針で言う「かえし」が付いていて、簡単には抜けないのです。ミツバチには何故こんな機能(かえしが付いている)が備わっているのでしょうか?

 ミツバチの社会では人間社会以上に役割分担がはっきりしていて、働き蜂の数百匹程度の死は問題ではないのです。外敵から襲われた時に守らなければならないのは、自分ではなくて『巣=コロニー』という家族なのです。針と一緒に毒腺とそれに付随する筋肉が刺した敵にそのまま残され、筋肉は収縮運動を繰り返し、毒を送り続けます。そして針から揮発性の物質が発散し、他の仲間の興奮を誘発します。こうして一匹が刺すと、次々に特攻隊がやってきて攻撃し、刺し続けるのです。働き蜂たちにとって巣を守ることが出来なければ、生きていること自体が無意味で、自分の生命までも集団のために捧げることの出来る、完全な集団社会構造が出来ているのです。専門家によると、その集団社会構造は少なくとも四千万年前に形成されたといわれています。蜂たちは我々人間とは全く異なる規範を持つ社会を当たり前のように受け止め、自らの命を捧げるのです。



 ■蜂蜜の採取・養蜂の歴史
 蜂蜜の歴史は人類の歴史でもあります。1億年前(白亜紀)に地球上に最初の花を咲かせる植物(アルカエフルクトゥス、モクレンなど)が出現し、やがて昆虫の中で餌を花に頼るものが出現しました。ミツバチの先祖が地球上に誕生したのは始新世(5500万年前)といわれ、その後オオミツバチやコミツバチが漸新世(3800〜2500万年前)に、西洋ミツバチや東洋ミツバチはさらに遅れて鮮新世(520〜200万年前)の末期に登場したといわれています。因みに日本では壱岐島で2000万年前の地層からミツバチの化石が見つかっていて、この頃から日本にもミツバチの祖先種が生息していたようです。

 一方、動物の中でもヒトに近いチンパンジーがミツバチの巣から蜂蜜を取るのはよく知られており、類人猿アウストラロピテクス(400〜100万年前)や、約250万年前にアフリカに現れ、最初に道具を使ったとされる「器用な人」という名のついたハビリス猿人がミツバチの巣を狩ったのは確実だと思われます。

 デズモンド・モリス著「裸のサル」には、類人猿が果物の熟れ具合と食べ頃を、その甘さで判断していたために、人類には甘いものを好む性質が備わった、と書いています。甘みの元である糖類がとりわけ高等動物にとって重要な栄養素であるのはもちろんですが、その糖を効率よく摂取するための指標になっていたのが糖自身の甘みであったといいます。そのため、我々は人工甘味料にも騙されてしまうのです。人類が蜂蜜を好み、ミツバチの巣を狩り、やがてはそれを飼育するようになるのは、その甘みを求める結果の当然の行為ともいえるでしょう。蜂蜜は間違いなく、世界最古の甘味料といわれています。

 ミツバチがほぼ現在の分布を完成させた頃、今から170万年前にやっと現れた現生人類H.Sapiensにとって、地球上に登場した時には、既にミツバチの巣には蜂蜜が貯えられていたということになります。
この高い知性をもった現生人類は、その生活を洞窟内の壁画に記録するようになりましたが、これらの壁画によって当時のヒトとミツバチの関係がより明らかにされていきます。躍動的な動物狩猟壁画で有名なスペインのアルタミラ洞窟(紀元前15000〜13500年前)には、ミツバチを描いたものとしては世界最古の、
蜂の巣から蜜を取る女性の姿が描かれています。
中石器時代(紀元前10000〜5000年前)には、世界各地でミツバチの巣を狩る様子が壁画となっていて、インドではオオミツバチが、ヨーロッパでは西洋ミツバチが描かれていますが、巣の構造や蜂の子を描いたものはないといわれます。これはチンパンジー以降、ミツバチへの関心は主に蜂蜜に向けられていたということでしょう。
メソポタミア文明の楔形文字にも蜂蜜に関することがらが記載されています。
紀元前3000年頃の物と思われるスメリア(古代イラク)の粘土板にも蜂蜜の記載があります。

 居住地周辺のジャングルで見つけた野生のミツバチの巣の所有権も、ある意味では養蜂的な発展があり得ますが、やはり同じようにミツバチが沢山住み着いていたエジプトのナイル河口デルタ地帯では、紀元前3000年頃には何らかの巣箱を用いた飼育型の養蜂が始まっていたといわれています。上下エジプトの統合が紀元前3100年といわれていますが、それ以前にデルタ地帯で始まった養蜂が重要なものと認識されていたため、下王家の紋章には蜂が描かれているのでしょう。このため、デルタ地帯での養蜂の始まりをさらに古く、紀元前5000年頃とする見方もあります。

 ところでエジプト以外、メソポタミアやインダスといった古代文明発祥地には、明確な養蜂の痕跡が見つかっていません。地理や気候的な条件が問題だったといわれますが、ミツバチに取って条件が良かったはずの中国黄河流域でも、巣箱を用いた養蜂が記録に現れるのは、1〜2世紀と大きく遅れています。これが養蜂の発祥地はエジプトといわれる由縁でしょう。そのエジプトから、やがて養蜂は世界各地に拡大していきます。

 ミツバチ(西洋ミツバチ)の起源もヨーロッパ・アフリカです。

 紀元前2000年頃の古代エジプトのパピルスに、皮膚病や傷の手当に蜂蜜を使うことが書かれています。
蜂蜜には殺菌作用があるので、古代エジプトでは傷口に塗ったり、またアッシリアや、エジプトでは遺体保存のために使われたといいます。最も有名なのはアレクサンダー大王で、彼の遺体は死後、蜂蜜漬けにされたそうです。
中国でも古来より食べられていたらしく、例えば後漢の武将・袁術はその死の間際に蜂蜜入りの飲み物を所望したという話が伝わっています。また2世紀に養蜂の記録が現れ、13世紀には農村に養蜂を専業とする者もあったとされますが、ヨーロッパに比べるとかなり遅れをとったといえます。

 ギリシア神話によれば、人間に養蜂を教えたのはアリスタイオスだそうです。ギリシアの哲学者・アリストテレスは著書『動物誌』にて、養蜂について記述しています。そこではミツバチが集める蜜は花の分泌物ではなく、花の中にたまった露であると述べています。

 旧約聖書ではイスラエル人の約束の地・カナンが「乳と蜜の流れる場所」と描写されており、蜂蜜は豊饒さのシンボルとして扱われています。同じく聖書には、ソロモン王が「息子たちよ、蜂蜜を食べなさい。それは良いものだから」といったと記されています。またコーランにも”蜂蜜は病を治し、コーランは心の病を治す”と書かれています。
このように、蜂蜜はエジプト、アッシリア、中国、ギリシャ、ローマや日本など世界中で古くから尊重されてきました。

中世ヨーロッパでは照明用のロウソクの原料である蜜蝋をとるために、修道院などで養蜂が盛んに行われていました。

 大陸文化に依存することが多かった
日本の養蜂、その起源も遅く、『大日本農史』によれば642年とされていますが、643年に、百済(くだら)の太子・余豊がミツバチを三輪山(奈良県)に放したものの失敗に終わったという記述があります。これは金銅仏鋳造用の蜜蝋を得るためだったとみられています。
平安時代には、宮中への献上品の中に蜂蜜の記録があり、当時から高貴薬として扱われています。
12世紀後半にようやく日本でも養蜂が行われるようになりますが、盛んになったのは江戸時代になってからで、この頃ようやく巣箱を用いた養蜂などが始まったとされています。
 ミツバチが人家に飼われたことは、宝永5年(1708)貝原益軒の「大和本草」に初めてみられます。当時蜂蜜は伊勢、紀伊の熊野、尾張、土佐、その他の諸国より産するが、中でも土佐のものが良品であるといわれていました。
 また、当時
日本では女王バチは「王蜂」つまりオスだと考えられており、1586年に、卵を産むのが女王バチということがスペインの学者によって発表されていることと比べると、大きなへだたりを感じます。
しかし、江戸時代の採蜜技術はヨーロッパよりも進歩している点も認められます。そのころヨーロッパでは硫黄をいぶし、ミツバチを皆殺しにしてから巣をつぶし、蜜をしぼり採っていました。一方、日本では、「蜜を採るときに巣箱のふたを軽くたたくとハチが巣の後ろに逃げます。そのすきに巣の2/3を切り取り、あとを残しておけば、ハチが元通りに再生するので、ひとつの巣から何度も採蜜ができる」『日本山海名産図解』(1799年)という、少し人道的な方法がとられていたようです。
日本における古典的な養蜂はニホンミツバチを使ったものであり、現在の一般的な西洋ミツバチによるそれとはやや異なります。現在も山間部ではニホンミツバチによる養蜂が行われている地域があります。因みにニホンミツバチは東洋ミツバチの亜種です。


 19世紀までは蜂蜜を得るには蜂の巣を壊してコロニーを壊滅させ、巣板を取り出すしかありませんでした。1853年にアメリカで、可動式巣枠を備えた養蜂箱や蜜を絞る遠心分離器が発明され、蜂蜜や蜜蝋の採取時にコロニーを崩壊させずに持続的にミツバチを飼育する近代養蜂が開発されました。それ以降現在に至るまで養蜂の基本的な手法は当時と変っていません。
日本でも明治時代に入り西洋ミツバチが輸入され、近代的な養蜂器具が使われるようになり養蜂がさかんになりました。現在、市場で幅を利かせる蜂蜜は中国などからの安価な輸入品と一部の国からの高級品の輸入や国産の高級蜂蜜に二極分化しています。

 ■ミツバチの受粉による作物の収穫量の変化
 我々人間は、長い間、真の意味での蜂の重要性を理解しないで来ました。ただ単に蜂が作った蜂蜜やロイヤルゼリーを利用するだけの価値しかないとずっと思って来ました。しかし20世紀に入り、やっと蜂が多くの植物の花粉交配をしてくれていて、それで生態系が維持されている、という本質的な重要性を知ることが出来ました。
 ミツバチは生態系の中でキーストーン種と呼ばれ、その生物種が欠けると生物群全体や生態系に大きな影響が生じるような大事な役割りを果たしている種だということです。

 現在では当然と思われているミツバチの受粉効果(虫媒効果)についても、大正末期までは世界的にも農業界ではまだ受け入れられず、逆にミツバチは農作物に有害と見なされて、果樹園等に蜂を入れるのはご法度で、ナシ園等では連年養蜂の排除運動が起こっていました。しかし徐々に当時の各種果樹類での蜂の驚異的な効果が農家に知られる様になってからは事情が一転し、逆に今度は金を払ってでも蜂を入れる有り様となり、それを境にして果樹農業の形態が、従来の当たり外れの多いものから、蜂を入れる事で確実に一定以上の収穫を得られる形態へと革命的に変わり、枝の剪定や肥料の与え方なども蜂を入れるのに適する形にという具合に、栽培方法も大きく変貌して来ています。このミツバチを利用して果樹や果菜類の花粉交配を行うことをポリネーションといいます。

ミツバチによる受粉が必要な収穫物には、アーモンド、アンズ、オレンジ、プルーン、リンゴ、プラム、チェリー、キーウィ、サクランボ、イチゴ、メロン、桃、栗、西洋梨、木イチゴ、ブラックベリー、クランベリー、ライチ、大豆、アボガド、キャベツ、スイカ、キュウリなど、多くの植物があります。
ミツバチにとって、花は蜜や花粉を集めるためにある訳ですが、花に触れて働くこと自体が、同時に花粉をオシベからメシベへ運んで授精し、花粉交配をしてやる結果となっており、こちらの方が蜜や臘の生産よりも人間に取って遥かに重要であり、これがミツバチが家畜と呼ばれる所以です。つまり蜂蜜は、ミツバチが花の受粉をする代わりに、植物が用意してくれたお礼なのです。
一方、植物は蜂などの昆虫を呼んで花粉交配をしてもらうために蜜を出しています。また花粉はオシベからメシベへ運ばれて授精し、結実させるために造られたものですが、自分の株の花粉よりも、風やミツバチによる別の株の花粉、つまり他家受粉を行う方が多様性が保たれるので、健康で丈夫な実が育ちます。
ミツバチの体は無数の毛で蔽われており、その毛は分岐して枝状をなし、花粉がよく付着する構造になっています。
面白い事に、花の豊富な時期にも、一匹のミツバチが訪問する花は同一種だけで、殆ど他種の花には行かない性質があります。それため、その種類の花の花粉交配には大変都合が良く、他の花についても同様で、それぞれ別々の蜂によって行われる事となります。こうしてミツバチは花粉交配上、大きな役割を果たしていますが、農薬が発達し、昆虫が撲滅状態の無昆虫状態の今後の農業に於いては、その重要性は益々大きくなってくると言えるでしょう。
自家受粉出来る作物でも、蜂が受粉する事で、奇形果の減少、着花率向上、果実の大型化、糖度増加等のメリットが得られます。

 それでは、蜂や虫が受粉してくれた場合と受粉しなかった場合で、作物の収穫にどれ位の違いがでるのか、を調べた結果があります。下の表は、各作物の収穫量の比較データです。

◎各種野菜類でのミツバチの受粉効果の比較(鳥取県養蜂組合/1933年):
受粉指数の比較
作物種類
有蜂区
無蜂区
備考
ナタネ
100
78
 
レンゲ
100
10
子実重量
ソ バ
100
13
登熟結実
カボチャ
100
 1
結果率
スイカ
100
68
結果率
キュウリ
100
70
 
ナ ス
100
95
 

◎アメリカでのリンゴ収穫量比較データ(Hudson valley地方/1930年)
収穫量
バレル数 立方b(収穫量)
従来の最高収穫量
 108
 18.1
30群の蜂を導入
1580
265.0

◎因みにアメリカのカリフォルニア州だけでの農業収入、200億ドル(約2兆円)の内、ミツバチが受粉に関与しているものは約半分の1兆円にも及ぶとされています。カリフォルニア州の農家は、ミツバチの受粉が必要な作物を約50種以上栽培しており、これには果樹、野菜、果菜、採油植物の他に、飼料食物としてのアルファルファやクローバーを含み、それを食べる酪農生産物としての肉類を含む農業収入のデータです。

 ■ 300億匹の働き蜂が突然姿を消したという話

 皆さんも新聞などで聞いたことがあると思いますが、世界各地でミツバチが一斉に姿を消す、という事件が起こっているそうです。なぜ、そうなったのかは学者の間でも推測の域を出ず、確かな理由や原因がまだ解っていませんが、とにかく、地域やコロニーの蜂がごっそりと全部一夜にして姿を消したりする現象、一夜にして原因不明に大量に失踪する現象が、世界の各地で起こっています。

 2006年秋から現在にかけて、北半球に生息するミツバチの4分の1が突然消えました。全世界で1200億匹いるといわれるミツバチ(働きバチ)の内、300億匹のバチが消え、コロニーは全滅しました。先ず米国各地で起こり、次いでヨーロッパの広範な国々で、中国、日本、台湾でも2007年に同様の現象が報告されています。

 原因はウィルスなどの病原体、栄養失調、免疫不全、女王蜂の伝染病、農薬、電磁波、遺伝子組み換え農作物、地球温暖化、地磁気と太陽の黒点減少、ミツバチへの過労・環境の変化によるストレスなどが唱えられていますが、未だ解明はされていません。
しかしこの現象は、商業養蜂家にのみ見られ、野生のコロニーや有機養蜂では発生していません。そのため、養蜂の慣習(例えば抗生物質の使用や、蜂の長距離輸送)が基本的な要素であると考えられています。

 専門家はいろいろと考えられる原因を挙げていますが、興味深いのは、何らかの理由で
ミツバチの帰巣本能に異変が起き、巣に戻ることが出来ないまま、疲労や寒さで死んでいるのではないかという説です。

この説は、その要因としてストレスをあげています。
ミツバチといえば、ミツバチマーヤなど絵本を飾るに相応しい牧歌的な生き物であり、かつては花の間を自由に飛びまわっては蜜をなめ、その副産物として受粉も行われていました。ところが今では、ビジネスの拡大によって、受粉専門に働くことを強いられるようになり、これがミツバチたちに過大なストレスをもたらしているのではないか、というものです。
 アメリカでは、農場経営者との間で受粉を請け負う養蜂業者が大規模化してきています。業者たちは何億匹という蜂を飼い、それを巨大なトレーナーに積んで、全米各地の農場の間を行き来しています。今や
ミツバチにとってはトレーラーが巣であり、花畑は日々変わる働き場所になっています。かつては自然の摂理にそって繁殖していたが、今では労働の繁忙期に併せて生殖をコントロールされています。この結果、女王蜂の平均寿命も短くなっているそうです。
 不自然な環境を強いられることで蜂のストレスがたまり、その結果、
ミツバチ本来の帰巣本能がダメージを受けているのではないかと、この説は警鐘を鳴らしています。

 たかが蜂がいなくなったからってそんなに大騒ぎする程のことじゃないだろう、と思われるかも知れませんが、実は我々人間と蜂との関わりは蜂蜜やプロポリス、ロイヤルゼリーなどだけではなく、もっともっと深く結びついています。それは多くの農産物で、我々は蜂の大きな恩恵を受けているからです。実際、蜂がいなくなると、なりたたなくなる作物も沢山あります。蜂が畑に入り、蜜を集めてくれるので、その結果、受粉をしてもらい、多くの農作物が収穫出来ているのです。こうやって虫によって受粉する作物を虫媒植物といいます。多くの果実類や野菜類は虫媒植物です。それに対してイネなどは風媒植物といわれ、風によって受粉が行われます。しかし風媒作物は少なく、カボチャやソバ、アーモンド、リンゴ、プラム、チェリー、キーウィなど圧倒的に虫媒植物が多く、蜂がいなくなれば農作物の収穫は激減し、且つ奇形や成長不良がとても多くなります。もし蜂の代りに人間が受粉作業をしたりしても、大規模な農園では、手間がかかり過ぎて、事実上は不可能なのです。

 受粉には、他家受粉(自分とは別の株から花粉を受ける)と自家受粉(自分と同じ株から花粉を受ける)があります。花粉は動物の精子、メシベは子宮に当たります。植物も動物同様に、やはり近親での生殖ではなく、他家受粉を行う方が多様性が保たれるので、健康で丈夫な実が育ちます。
余談ですが、生物は、健全な種の子孫繁栄という面から見ると、マイナー要因の多い自家受粉(近親による生殖)を避ける様にDNAにインプットされているものが多いようです。多くの動植物は、それを回避するシステムを持っており、また人間でも、例えば娘が父親の体臭を嫌うのは、近親相姦を回避するための本能プログラムだからだ、という学者もいます。

 事実、人類の食糧全体の3分の1は昆虫の介在による受粉で実る植物に由来しています。そしてその内の80%の受粉はミツバチが担っています。だから、もしミツバチが継続的に減少して行くならば、農業、そして人類は深刻なダメージを受けるのは確実です。

 ある人が1994年に言いました。「もし、地球上からミツバチが消え去ったら、人間は4年も生きてはいけないでしょう。どのようなミツバチも、どのような受粉も、どのような植物も、どのような動物も、どのような人も。」と、この言葉がもし本当ならばとても恐いことです。

 花を咲かせる"ほとんど"の植物の生殖機能は、それ以外の生き物に依存していて、動物や昆虫たち、例えばミツバチや蝶がいなければ受粉が出来ず、生きながらえることが出来ません。そしてそのミツバチや蝶はその花の出す蜜に依存しているために植物がなければ生きながらえることができません。この、共生という、持ちつ持たれつの生態系を作った自然はまさに驚異です。一見人間には何の影響もないように思えますが、そんなことはないのです。ミツバチは生態系の中でキーストーン種と呼ばれています。これは生物群集の中で、その生物種が欠けると生物群集全体や生態系に大きな影響が生じるような種のことをいいます。つまりミツバチは植物の花粉をたくさん運んでいて、その結果、その植物が生きていくことができます。植物も自分の子孫を残すためにはこのような訪花昆虫が必要です。ということは、ミツバチがいなくなると植物も少なくなり、その植物を食べる生物、つまりも牛や豚も少なくなり、最終的には生態系のトップに位置する人間も減る、絶滅するという事になります。


 人間が社会を便利にするために作ってきた農薬という毒薬により、栽培品目以外の動植物を殺しています。 特にフランスでは、夢の農薬といわれるネオニコチノイド系殺虫剤のイミダクロプリド(昆虫の神経中枢にだけ作用する農薬)の使用を開始してから蜂の失踪が起こっています。農業の現場では早くから、家畜としての蜂以外の昆虫が存在しない無昆虫状態になっており、それにより、生態系が崩れ、多くの動植物を絶滅に追いやり、または絶滅の危機に直面させ、結果として人を含むあらゆる動植物に必要なエネルギー源(植物を含む食物連鎖)を枯渇させる結果を招いていることへの警鐘ではないか、と感じました。

 エコバックを持参し、ゴミを減らすだけが「地球」を守っていることだ、などと安心するのではなく、もう一歩踏み込んで、今後の私たち、これから未来を作っていく子孫たちのために、今一度、地球とは何か、数十億年にわたる地球の生命活動とは何か、未来のために、私たち一人ひとりが今、なにをしなければならないかということを考えなければいけないんだ、と思います。



 ■雑学コーナー
■新婚旅行を意味する「ハネムーン」(honey moon)の語源は、新婚後1ヶ月間、花婿にハチミツ酒を飲ませ精力をつけさせるという古代ゲルマン人の習慣からきているという説があります。

■蜂蜜には本当は賞味期限がないってご存知ですか?

蜂蜜は保存性に優れ、ほぼ100%腐る事はないといわれています。蜂蜜は大変に殺菌力が強く、半永久的に保存が可能であり、そのため賞味期限切れであっても味や品質にほとんど影響はありません。ただし長期間保存すると白く結晶した蜂蜜が沈殿します。もちろんこの結晶も影響はないが、やや硬いため、ビンのふたを開けたままで60℃ほどのお湯につけて時間をかけて結晶を溶かせば問題なく、食べられます。

■アメリカ大陸やオーストラリア大陸には、もともとミツバチ
はいなかった
セイヨウミツバチの原産地は、ヨーロッパ、アフリカの両大陸です。もともと新大陸であるアメリカやオーストラリア大陸(ニュージーランドにも)にはミツバチ(西洋ミツバチ)は生息していませんでした。アメリカ大陸原産の植物にはトウモロコシ、インゲン、ラッカセイ、カボチャ、ジャガイモ、トマト、トウガラシ・ピーマン、サツマイモ、ヒマワリ、タバコなどがありますが、そのため、それらの多くはミツバチによる受粉をそれ程必要としないものが多いといわれています。その後、新大陸にはヨーロッパからの移民によってミツバチも移住し、いまや極地を除いて地球上至る所で飼育されるようになりました。

世界最古の酒は蜂蜜酒だった
これまではイランで7400年前のワインが世界最古とされていたが、最近中国で9000年前の酒が見つかり、分析すると、米や果物、蜂蜜の成分が検出されたというニュースが流れました。しかし、酒はそれ以前から作られていたようです。原料は「蜂蜜」です。蜂蜜には野生酵母が不活性の状態で沢山含まれていますので、水で薄めてやるだけでアルコール発酵が始まり、酒が出来るのです。古代の人は、保存していた蜂蜜に雨水が入って、そこに酒が出来ていたのを見て、酒造りを覚えたのかも知れません。いずれにしても、世界最古の酒は、「蜂蜜酒」だという説が現在有力です。

蜂蜜の効能
蜂蜜は傷や火傷、潰瘍、喉と目の感染病などの治療に効果があり、また蜂蜜は強い殺菌作用を持つので、火傷した皮膚や傷ロに発生する細菌を消滅させる作用もあります。だから古代から世界中で民間療法として使われて来たんですよ。今度から、怪我をしたり、火傷をしたら、蜂蜜を塗ってみて下さい。

偽物蜂蜜の見分け方
最近、やっと"純粋蜂蜜"というのが流通するようになりましたね。つまり全く混ぜ物のない本物です。でも価格が高いんです。世界最大の蜂蜜生産国は中国で、全世界の20%程度を占めています。その中国でも蜂蜜は、中国の人自身が、偽物が多い食品として認識していることでも有名なんですよ。中国でも本物の蜂蜜は高いんです。現地の養蜂農家から直接買うと、500mlで日本円で1000円前後はします。中には蜂の足とか、ミツバチが2〜3匹入っていたりしますので、それを箸でつまんで取り除いたりするのですが、そのくらいが自然で安全です。世界で一番物価が安い国での容器持参での産地渡し価格です。こういう本物を輸入し、精製し、瓶に詰めてラベルを貼って出荷すると、多分本物なら最低でも3000円以上しないと不自然でしょう。
 
安い蜂蜜は、混ぜ物で増量したり、糖度を上げるため砂糖を加えたりします。完全に砂糖を溶かすために煮詰めてアメ色になったら更にクエン酸を加えたりして、最後に少量の蜂蜜を加えたような代物まで流通していると聞きます。
蜂蜜は最古の甘味料であるだけに、偽物の歴史も古く、古代ローマでは濃縮したブドウのジュースを混ぜたものや、1581年のイギリスでは偽物は没収する、という政令を公布しなければならないほど流通していたり、また19世紀のアメリカでは蜂の巣にブドウ糖液をいれたものが売られていた話など、洋の東西を問わずに偽物が多い食品でした。
悪質な業者は、最近まで伝統的な手法である「水あめ」を加えていましたが、デンプン・デキストリン反応検査で簡単に見破られてしまうため、現在では高果糖コーンシロップを加えているとのこと。でも近年は糖の中の天然炭素の同位体比を測定する方法でこれも検出できるようになったといいます。いずれにしても砂糖の10倍近くも高く売れる蜂蜜は、悪い奴らに取って魅力ある商材らしく、「悪貨は良貨を駆逐する」 というか、数千年続いてきたイタチゴッコではあります。

そこでトレビア、
さすが昔から世界中で偽物が流通していた歴史を持つ蜂蜜には、その見分け方もあるそうです。それは蛇を使うんだそうです。純粋な蜂蜜には蛇のうろこを溶かす性質(蜂蜜は大変に浸透性が高い=界面活性剤の作用)があるため、蛇は蜂蜜を嫌がって逃げるそうですが、砂糖を加えた蜂蜜には平気で逃げないそうです。この蛇の習性を利用して判別する方法はいかがでしょう。爬虫類マニアで蛇を飼っている方は試してみて下さい。

■都心でも養蜂は可能です
千代田区永田町の社会民主党本部のある社会文化会館や、同平河町の日本青年会議所の屋上や銀座のビルの屋上などで採取している事例もあります。

■個人でも養蜂は可能です
最近は定年したサラリーマンなどの間で、趣味で養蜂をする方が結構増えているそうです。通販で蜂や器具、巣箱なども購入できて、手引書なども出ているようですので、ご興味のある方はチャレンジしてみては。

毒花の蜂蜜について
植物には虫や動物から身を守るために毒を持っているものがあります。マウンテンローレルやシャクナケ、トリカブトやタバコなどがそうです。また一方の蜂は味覚や嗅覚がとても発達しているので、事前に感知し、通常は毒花の蜜を採取することは多くないのですが、でもたまにそういう毒花の蜜を集めて、蜂蜜を作ってしまうことがあるようです。このような植物の毒が蜂蜜に混ざると蜂蜜が苦くなったり、 蜂が蜂蜜を作る前に死んだりするそうです。
ギリシャの哲人ソクラテスの弟子クセノポン(軍人・著述家)が記した戦争従軍記「アナバシス」には、小アジア北部のある村で兵士たちは大量のミツバチの巣を見つけ、大勢の兵士が蜜を食べたが、食べた者は全員錯乱状態になったという。少ししか食べなかった者は酩酊したように、沢山食べた者は狂人のようになったと書かれていて、訳注として黒海周辺に多いアザレアや夾竹桃などの有毒植物であろう、とありました。きっとその蜂蜜には有毒なアルカロイドかなにかが含まれていたんだろうと推測されます。蜂は蜜を巣に持ち帰ると、倉庫係の別の蜂がそれを受け取り、更に濃縮作業をしてから、ハニカム状の貯蔵庫に保管するので、成分は濃縮されていますので、事態は更に深刻になります。
現在流通している蜂蜜の採取は専門知識を持ったプロの業者が行っていますので、こういうことは起こりませんが、野生のミツバチが作った蜂蜜では、たまにそういうことがある様です。

蜂蜜は1歳未満の乳幼児には与えないでください
蜂蜜にはボツリヌス菌が含まれていることもあり、幼児ホツリヌス中毒の原因になることがあるとの危惧から、昭和62年に厚生省の指導内容に「1歳未満の乳幼児には与えないでください」と表示をすることになっています。ボツリヌス菌というのは、ホコリや土壌、
一部の食品に生息している芽包菌で120℃3〜4分熱を加えないと菌は死にません。蜂蜜の場合120℃で3〜4分加熱すれば全ての栄養素は壊れます。一方、蜂蜜は元々殺菌力が強く、腐らない保存食品ですので、ボツリヌス菌を殺す目的だけでの殺菌はしていません。そのため、ボツリヌス菌に耐性のない乳幼児には与えられないのです。因みに幼児は一歳をこえると、胃の中が酸性になるので、与えても無害になります。というのは、このボツリヌス菌は、酸性状態の胃では生きることができないからです。

蜂蜜と砂糖の価格と生産量について
サトウキビの煮汁を煮詰めて固形の砂糖ができるようになったのは紀元前300年頃といわれていますが、ずっと高級品でした。現在のような精製技術やテンサイからの砂糖抽出は18〜19世紀になってやっと可能になり、その結果、爆発的に生産量が増え、価格も下がりました。そのため世界的に19世紀までずっと、砂糖より蜂蜜の方が安く、その後逆転して、現在では蜂蜜の方が6〜7倍高価になっています。因みに現在の全世界での
砂糖の生産量は13500万トンあるのに対し、蜂蜜の生産量は110万トン(1998年)であり砂糖の1%しかありません。

ミツバチは家族の一員
 蜂蜜や蜜ロウなどさまざまな恵みをもたらしてくれるミツバチは、ヨーロッパではとても大切にされており、飼い主の家族と同じような地位を与えられているといいます。だから、家族に起こった重大な出来事をミツバチに報告するという古い習慣があるそうです。
 たとえばイギリスでは、その家の主人(=飼い主)が死ぬと、家の鍵で巣箱を3回たたいたあと、死亡のいきさつを詳しく説明します。そして、喪に服すという意味があるのか、黒い布で巣箱を覆います。これを怠ると、悲しんだミツバチが巣から逃げ出したり、巣箱の中で“殉死”したりするといわれています。
 このような習俗は、アメリカ・インディアンのあいだでも見られるそうです。これも、ミツバチといっしょに渡ったヨーロッパ文明のひとつなのかもしれません。
 また、イギリスでは、飼い主の娘が結婚するときも報告をしなければなりません。新郎の名前などもきちんと伝えておかないと、怒ったミツバチが見さかいなく人を刺すといわれています。いずれの例も、養蜂がさかんなヨーロッパならではの、ミツバチへの心理的なつながりだといえるでしょう。(小西正泰(1992)『虫の文化誌』朝日新聞社より)


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